予防歯科

予防歯科の目的

予防歯科の目的とは、虫歯や歯周炎の発症・重症化を未然に防ぎ、口腔内をより清潔に保ち、快適で健康な状態のまま維持をしていくことです。虫歯・歯周病の発症を未然に食い止め、お口の中をより健康で快適な状態のまま維持していく。これが「予防歯科」の目的です。

虫歯や歯周炎など、口腔内のトラブルを未然に防ぐ。

虫歯や歯周炎も、早期発見・早期治療、進行の抑制が重要です。定期的に口腔内の健診を行うことで、虫歯や歯周炎のトラブルを予防し、快適な状態を維持し健康的な生活を送ることができます。

治療の痛み、治療期間、費用を低減する。

痛みや症状が進行、深刻化してから治療を行うと、大きい痛みも伴うことになります。また、治療期間も長期化し、費用も増えてしまいます。予防歯科で早期に発見できれば、治療も小さく済み、痛みも少なく、治療期間や費用も大きく低減することができます。

予防はいつから始めるも

予防歯科はいつから始めたら良いか?

予防歯科を始める最初のタイミングとして、乳歯が生えはじめたときに予防歯科を始めることがおすすめです。乳歯が生え始めた時のケアは、ガーゼや乳幼児用の歯ブラシで汚れを優しく取り除くなど、家庭でできる日々の虫歯予防対策が大事です。

歯科医院での予防歯科を受ける機会があれば、フッ素塗布や効果的な食生活習慣を教えてもらいましょう。歯科医院に慣れて、歯科医院に通うことが楽しく思えるような雰囲気を作ることは、今後の予防歯科に重要なことです。

予防歯科のタイミング

タイミングとしては、乳歯が永久歯に生え変わる時期です。5・6歳~12・3歳の間に、乳歯から永久歯に生え変わります。この時期の予防歯科では、シーラント、フッ素塗布、ブラッシング指導が有効です。
大人になった後や治療を終えたタイミングでも、予防歯科は重要です。虫歯になりにくい歯で健康な口腔状態を保つためには、大人になっても予防歯科を行うことが必要です。

プロが行なう歯のクリーニング: PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)を受けることが重要で、定期的に受診し継続して口腔内のメンテナンスを行うことで、より効果的です。

PMTCとは?

PMTC: Professional Mechanical Tooth Cleaningとは、日々のブラッシングでは清掃しにくいところ、どうしても歯ブラシが届きにくく汚れがたまりやすい場所を、徹底的に清掃を行うことです。

PMTCの効果は、

  • むし歯の予防:バイオフィルムを除去し再付着を防ぐため、虫歯予防に効果を発揮する。
  • 歯周炎、歯周病の改善:歯周ポケット1~3mmの位置に存在するバイオフィルムを除去するため、歯肉の状態が改善され、歯周炎・歯周病予防に効果を発揮する。
  • 歯質の強化:バイオフィルムを除去した後に、フッ化物・カルシウム含有の研磨剤やフッ素を塗布することにより、歯の再石灰化と歯質の強化に効果を発揮する。
  • 本来の審美性の回復:歯面についたヤニや色素を取り除き、本来の透明感と光沢のある歯面に戻る。(ホワイトニングとは異なる)

など、様々な効果が見込めます。

PMTCと保険のクリーニングの違い

PMTCと保険のクリーニングに違いはありません。違いがあるとすると、PTCとPMTCとの違いです。

PTCとはProfessional Tooth Cleaningの略で、歯科医師や歯科衛生士が歯ブラシ・歯間ブラシ・フロスなどの清掃用器具を使用し、丁寧にクリーニングを行うことです。

PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、PTCでは除去できない歯石や着色を、清掃用機械を使用し丁寧にクリーニングを行うことです。ヤニやコーヒー・ワインなどの着色は歯ブラシなどの清掃用器具だけでは落とせません。したがって、PMTCで除去していきます。

PMTCの費用について

保険診療では、診察料、歯科疾患管理料、診査・診断・検査料、処置料等、2000~3000円程度。